被害者多数!危険な副業の種類と手口【ネズミ講・闇バイト・裏】

怪しい副業
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副業を行うことが当たり前になりつつありますが、近年は副業に関連したトラブルが増えています。

悪質な案件に引っかかってしまうと、知らないうちに自分が被害者や加害者になっていたり、法を犯してしまったりすることも。

最悪の場合、前科が付いてしまうこともあるので、副業を探す際はきちんと調べて、自分で判断する能力を付けることが大切です。

絶対にやってはいけない危険な副業の種類と、引っかからないための対処法を解説します。

絶対にやってはいけない危険な副業の種類

絶対にやってはいけない危険な副業とは縁がないだろうと思っている人は多いでしょう。しかし、どの仕事もSNSや求人サイトなどで簡単に見つけることができます。

意外と身近な場所に危険な副業はたくさんあるので、手出しをしてしまわないように、まずはどんな仕事があるのか理解しましょう。

知らないうちに犯罪者になる「ねずみ講」

ねずみ講とは、いわゆる商品のないマルチ商法です。マルチ商法との大きな違いは「実体のある商品を取引しているかどうか」です。

マルチ商法は「連鎖販売取引」であり、実際に商品の売買が行われているので法律的には問題ありません。しかし、ねずみ講は「無限連鎖講の防止に関する法律」で禁止されている犯罪です。

ねずみ講は商品を取引していないため、商品売上によるキャッシュバックはほとんどありません。基本的に、勧誘による新規会員獲得での紹介料のみが配当される仕組みです。

さらに、自分の下の会員が新規会員を獲得した場合も紹介料がもらえるので、ピラミッド式に上位メンバーが下位メンバーの紹介料を吸い取る組織が形成されていきます。

一見、自分の下にたくさん新規会員が付けば稼げると思ってしまう仕組みですが、実際に儲かっているのはビジネスを始めた最上位メンバーばかりです。

ある程度人数が集まった状態で会員になったところで、ねずみ講で稼ぐことは厳しいでしょう。
そもそも、入会者が無限にいるわけではありませんので、必ず限界が訪れます。

仮に会員1人が必ず2人の新規会員を獲得した場合、28階層目で日本の総人口を超えてしまうので、最初から破綻することが確定していると言っても過言ではありません。

ねずみ講は、入会費を取り戻すどころか損をしてしまう可能性が高く、犯罪者になってしまう可能性があるので絶対に手を出さないでください。

風俗・AV女優の窓口になっている「アダルトグッズモニター」

企業が新商品や新サービスを販売する際に、第三者に意見を求めるモニターを募集することがあります。

化粧品や食品のモニターは有名ですが、実はアダルトグッズもモニターを募集することがあるのです。しかも報酬は化粧品や食品のモニターと違いかなりの高額で、数十分の所要時間で数万円の報酬がもらえます。

誰にもバレずにできる仕事なので、アダルトグッズを使うことに抵抗がない人からすれば、メリットしかないように思ってしまいますよね。

しかし、絶対にアダルトグッズモニターには応募しないでください。

実は、アダルトグッズモニターは風俗やAV女優への勧誘の窓口になっているケースが多く、本当にモニターのお仕事が回ってくる可能性は極めて低いです。

面接の時点でスタッフに「モニターは人気だからあまり回ってこない」などと説明され、モニターの仕事が回ってくるまでAV出演や風俗で繋げないかと勧誘されます。

勧誘こそがメインである可能性が高いです。

  • 「全部台本だから撮影自体はラク」
  • 「少しおもちゃを当てるだけでいい」
  • 「毎日たくさんのAVが出てるから、あっという間に作品が埋もれてバレることはない」
  • 「プロがメイクしてくれるから別人みたいになれる」

こういった甘い言葉で、AV女優に勧誘されます。

AV女優はとにかく気軽に簡単に稼ぐことができる仕事だと説明されますが、全て台本だったとしても撮影自体は決してラクではありません。

短期間でたくさんの作品数がリリースされるのは本当ですが、出演した作品が埋もれて周りにバレないという保証はどこにもないので安易に決断することは危険です。

また、風俗についても「マッサージがメインで少し刺激するだけでいい」など、AV同様に気軽に稼げると勧誘されます。

中には風俗嬢として1回以上出勤しないとモニターのお仕事は回さないなど、とても強引なプロダクションもあるので注意してください。

そもそもアダルトグッズに限らず、モニター自体はネット上で完結できるお仕事なので、わざわざ来社させて面接を行う時点で裏がある可能性が高いです。

SNSで蔓延中「裏バイト・闇バイト」

在宅でできるだけ早めに入金してもらえる仕事を行いたいと思っても、絶対にSNSで仕事を探すのはやめてください。

SNSで在宅や日払いで検索しても、「裏バイト」や「闇バイト」「ブラックバイト」と呼ばれる犯罪を行う案件ばかりがヒットします。
中には「ホワイト案件(犯罪ではない)」とアピールしている投稿もありますが、実際は犯罪の手助けを行う仕事なのでホワイトではありません。

実際にTwitterで裏バイトを検索すると、多くのツイートが表示されます。

裏バイトで行う仕事はたくさんあり、危険度や拘束時間によって報酬額が変化します。

運び
薬物以外に犯罪で使用する道具(携帯電話や通帳)などを運ぶ仕事。多くの人を経由して、最終的に薬物や道具を大元の人物や組織に届けます。「SIMカードを運ぶだけ」「書類を運ぶだけ」などとホワイト案件として紹介されることがありますが、実際は犯罪に使う道具の運び屋です。また、運び案件として紹介されたのにも関わらず、実際は振り込め詐欺などの受け子だったケースもあります。

UD
受け子(U)と出し子(D)のこと。詐欺で得た金銭の受け取りやATMでの出金を行います。1人で受け出し両方を担うこともあります。

叩き
人の家に押し入って金品を奪う強盗のことです。逮捕されれば5年以上の懲役が課せられます。

掛け子
振り込め詐欺の電話を掛ける人です。詐欺以外に、叩きのターゲットから資産について聞き出す役を行うケースもあります。

口座売買
使っていない口座を他人に売却すること。ひとつの口座につき数万円程度もらえますが、売却した口座は犯罪で使われてしまいます。なお、売却したことが銀行側に認知されると、口座が停止するだけでなくほかの銀行での口座開設もできなくなる可能性があるので注意しましょう。

持続化給付金詐欺
持続化給付金は中小企業に最大200万円、個人事業主に最大100万円の現金を給付する制度です。本来はもらえる資格のない人が個人事業主と偽り給付金をもらう詐欺が横行し、すでに逮捕者が出ているのにも関わらず未だに裏バイトで話を持ちかけられます。

ほかにも、盗難車を運転してヤード(解体や不正輸出を行うための作業場)まで運ぶなど、さまざまな仕事があります。

きちんと報酬をもらえる可能性は高いですが、全て犯罪なので絶対に裏バイトには応募しないでください。

実はただの売春斡旋「メールオペレーター」

SNSで募集されている「メールオペレーター」という仕事は、売春を斡旋する犯罪行為です。

仕事内容は、出会い系サイトに他人の身分証明書で女性として登録し、男性会員とやり取りを行って援助交際の約束を取り付けることです。

いわゆる「援デリ業者」と呼ばれるもので、男性会員と交渉した金額から一定の割合がオペレーターに支払われます。

日払いでその日のうちにPayPayやLINEpayに入金があるうえに、コツを掴めば効率的に稼げるようになりますが、逮捕される可能性があるので注意してください。

実際に何度も援デリ業者から逮捕者が出ています。

援デリ業者でメールオペレーターを行うと逮捕される危険がある理由は、さまざまな法律に違反する可能性があるからです。

本番行為を伴う性交渉によって対価を得る行為売春防止法の複数の項目に該当。
出会い系サイトに他人の身分証明書をを使って登録する行為刑法第246条の詐欺罪などさまざまな罪に問われる可能性がある。
援助交際の約束を取り付けて第三者の女性に性交渉をさせる行為売春斡旋になる。売春防止法第10条に該当。
援デリ業者は風俗店のように届出を行っていないので存在自体が違法風営法52条4号に該当

メールオペレーターと聞くと、通信販売などの問い合わせ対応のような事務仕事のイメージがありますが、SNSで募集されているメールオペレーターはただの売春斡旋なので絶対に応募してはいけません。

多数の請求書が山積みになる「荷受代行」

荷受代行とは、荷物を受け取って指定された住所に荷物を転送することです。転送後に手数料として一定の金額がもらえるというものですが、実はただの詐欺である可能性が高い仕事です。

まず荷受代行を引き受けるためには、住所や電話番号などの個人情報を相手に渡す必要があります。

相手はもらった個人情報をもとに、さまざまな通販サイトで商品を後払いで注文します。請求書は相手ではなく荷物を受け取った人に届きますが、請求書に関して連絡をしても相手がきちんと商品代金を支払ってくれることはありません。

通販サイトには自分の個人情報で登録されているので、請求書の支払い期限を過ぎてしまうと、自分宛てに督促状が届くようになります。

中にはいつの間にか自分の名義で携帯電話の契約が行われてしまい、料金未納で利用停止・強制解約となって不払者情報に登録され、機種変更や携帯電話の新規契約が難しくなってしまうことも。

通信販売で買い物をするのに、わざわざ他人の個人宅住所を経由しなければならない理由は、詐欺以外にありません。

ワンクッション置く必要があるのであれば、荷受代行に支払う手数料でバーチャルオフィスを借りることができます。

まともな企業・個人ならわざわざ他人の個人宅住所を借りることはないので、荷受代行は絶対に引き受けないようにしましょう。

少しでも違和感があったら無視しよう!危険な副業の手口

危険な副業は手口を変えてさまざまな方法で、常に人員を募集・勧誘しています。
募集・勧誘方法は多岐に渡りますが、基本的にお金のかからない方法で求人を出していることが多いです。

クラウドソーシングクラウドワークスやランサーズなど。ねずみ講が多い。
無料求人サイトengage(en運営の掲載無料求人サイト)、Indeedなど。ねずみ講や詐欺が多い。
SNSTwitter、Instagramなど。ねずみ講、詐欺、援デリ業者、商材販売、裏バイトなど勢揃いしている。

求人に応募があったら、まずはLINEやTelegramなどのチャットツールに連絡の場を移してから、仕事内容の説明などが行われます。

ここではとくに悪質な手口をピックアップしてご紹介します。

一般的な求人と見せかけてねずみ講などへ勧誘

クラウドソーシングサイトによくある手口で、求人自体はごく普通の内容です。

例えば「ファッションをテーマに、1記事3000文字、1文字1.5円で書いてください」「企業情報をスプレッドシートにコピペしてください」など。条件についても細かく記載しているので、求人情報だけを見れば普通の仕事です。

しかし、いざ応募すると「こちらの仕事は満員となったため募集を終了しました」と案内され、代わりに全く違う内容の案件を紹介してきます。

実際の案件はねずみ講など入会費が必要な悪質な案件であり、求人自体は勧誘するために用意されたダミーです。

引用元:Lancers

メッセージに掲載されている連絡先にコンタクトを取ってしまうと、セミナー参加の勧誘をされたり、仲介者へ連絡を取るように案内されます。

連絡を取った時点で自分に不利益が生じることはありませんが、クラウドソーシングサイトを経由している場合、契約前のサイト外連絡は規約違反に該当するケースが多いので注意してください。

資格がないと仕事ができないと案内し、高額な教材を購入させられる

高額な教材や道具を購入しないと仕事ができないと案内し、強制的に購入させられるパターンはいくつかあります。

悪質なのが、資格を持っていないと仕事ができないからと、高額な教材を購入させるケースです。きちんと実在する資格の教材が案内されるので、騙されていることに気付きにくいです。

中には資格自体が運営が用意したダミーであることも…。

そして、教材の内容は市販の参考書やテキストとほぼ同じか、丸ごとコピーしたもの、全く役に立たないものまでさまざま。

そもそも高額な教材が必要な副業はターゲットに教材を購入してもらうことがメインなので、実際に資格を取得できたとしても仕事が案内されることはありません。

一般的な企業であれば、資格取得が必須の仕事を行う場合は企業側が費用を負担するのが当たり前です。

もし資格が必要だと言われた場合は、クライアントである相手側が費用負担をしてくれるかどうかきちんと確認をしておきましょう。

在宅で文章作成をするだけと見せかけて援デリ業者のメールオペレーター

SNSで在宅でできる副業を検索すると、日払い対応の文章作成の仕事がヒットすることがあります。

時給は900~1,000円程度とあまり高くないので、普通の求人ではないかと思う人は多いでしょう。しかし、実際は援デリ業者のメールオペレーターの勧誘です。

たしかに男性会員とやり取りする際に「文章作成」は行いますが、世間的に文章作成として認知されている仕事内容ではありません。

おそらく、メール対応で求人を出してしまうと援デリ業者だと察して応募者が集まらなくなったため、文章作成の仕事として募集を始めたのでしょう。

このように、普通の仕事内容と高すぎない時給で、安全な案件であると見せかけて実際は違法性のある仕事を案内される求人がたくさんあります。

問い合わせること自体は問題ありませんが、実際に仕事を受けてしまうと犯罪者になってしまうリスクがあるので気を付けてください。

危険な副業に引っかからないための対処法

危険な副業に引っかからないためには、契約をしてしまう前に違和感を察知して自分で判断する力が必要です。

以下の特徴に当てはまる仕事は基本的に怪しいので注意してください。

初期費用が必要後払いでも数千円程度の少額でも、自分から費用を払う必要がある仕事はNG。儲かるからすぐに借金を返せると言われても、稼げる保証はどこにもない不確実な話なので1円でも支払ってしまわないように注意。
連絡手段がTelegram(テレグラム)ロシア発のチャットツールであるTelegramは、一定期間が経過すると自動で履歴が削除されるうえに、非常に高いセキュリティ技術によって、運営側からもメッセージのやり取りを確認できないので犯罪に使われやすい。副業でTelegramを利用する場合は基本的に犯罪を行うためである可能性が高い。
会場での面接や説明会への参加が必要一般的な企業でも面接や説明会は行うが、仕事の全容がよくわからない場合や、在宅で完結する仕事であるのにも関わらず運営側との対面が必要な場合は注意が必要。
仕事内容が曖昧どうやって稼ぐのか、仕事内容や稼ぐメカニズム自体がよくわからない仕事は、法律違反や詐欺被害などのリスクがあるので注意。

対処法は「事前にリサーチをすること」「相手(運営側)と直接対話をしないこと」「個人情報を教えないこと」「怪しいと思った時点で無視をすること」です。

万が一契約してしまったり、実際に行動をしてしまったりした場合、自分が被害者もしくは加害者になって損をする可能性があるので、引っかからないためにきちんと対処してください。

応募や契約をする前に相手や仕事内容の情報を調べる

怪しい案件の口コミはインターネット上で簡単に見つけることができます。

おそらく今後も手口を変えて、さまざまな危険な副業の求人が出てくると思いますが、基本的には既存の案件から派生した内容のものばかりなので、調べれば似たような案件を見つけることができるでしょう。

まずは、クライアントである相手の情報や案内された仕事内容などをしっかり調べて知識を付けることを心がけてください。
リサーチをする能力は、今後の情報社会を生きる上で必要な力になるので調べる癖をつけましょう。

判断能力が鈍る・断りにくくなるので相手と直接対話をしない

まず、相手と対面や通話など文章以外で交流してしまうと、相手の口車に乗せられて契約してしまう可能性が高くなります。

仕事内容の説明で通話や対面が必要な理由は、直接対話をすることで考える隙を与えず断りにくい状況を作るためです。

実際にねずみ講のセミナーに潜入したとき、私を含めて3名の参加者がいましたが、私以外の2名の参加者が契約をしてその場で会費を支払っていました。

文章でのやり取りだけなら冷静にじっくりと考えられますが、直接対話をしてしまうと相手の話に説得力を感じてしまい、怪しいと思っていても判断能力が鈍っているので、つい契約をしてしまう人は少なくありません。

きっぱり断ることができるなら問題ありませんが、断る自信がない人は対話を持ちかけられた時点で「直接お話するのは難しいです」と断りの連絡を入れるか無視をしましょう。

悪用・脅迫のリスクがあるので個人情報は絶対に教えない

基本的に仕事内容が曖昧な場合や、何が裏がありそうな案件への連絡は使い捨てのメールアドレスやSNSアカウントなどを使ってください。

中にはきちんとした企業の仕事である可能性もありますが、ごく稀なケースです。基本的には怪しい仕事なので自分の個人情報は一切明かさないようにしましょう。

とくに、身分証明書の提示をお願いされた場合は注意が必要です。
逃げられないような状況に追い込んだり、ネット上に晒らされて事件に巻き込まれたり、詐欺被害に遭ったりするリスクがあるので、絶対に身分証明書の提示はNGです。

女性の身分証明書は援デリ業者に悪用されて、自分の名前でさまざまな出会い系サイトに登録されてしまう可能性もあります。

相手がきちんと正しい身分を提示し、正式な契約を交わすまでは、自分の個人情報を教えないようにしてください。

怪しいと思った時点で無視をする

最も効果的な対処法は無視をすることです。相手側も断られることを前提に活動しているので、無視されたらそれ以上追求してくることはほとんどありません。

そもそもやる気のない人に対してしつこく勧誘するのは、時間と労力の無駄なので、無視された時点で次のターゲット探しに移ります。

中にはしつこく連絡をしてくるケースもありますが、着信拒否やブロック、アカウント削除などで対策をしてください。

無視をしてしまえば、自分自身が被害者や誰かの加害者になることもないので、怪しいと思った時点で連絡を無視するようにしましょう。

知らないうちに加害者・被害者になっている危険な副業に要注意!

知らないうちに自分が被害者になっていたり、誰かの加害者になっていたりする危険な副業は数え切れないほど存在しています。

自分には縁がないだろうと思っていても、SNSや求人サイトなど誰もが見ることができる身近な場所に潜んでいるので、気付かずに手出ししてしまうことがあるかもしれません。

手出ししてしまったら、最悪の場合逮捕されて実刑判決が下されるリスクや、多額の資金を失ってしまう可能性があります。

自分が被害者や加害者になってしまわないように、副業を探す際はきちんと相手や仕事に関する情報を調べてから応募するように心がけましょう。

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